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辻 宏和; 中島 甫; 近藤 達男
High Temperature Metallic Materials for Gas-Cooled Reactors, p.81 - 90, 1989/00
高温ガス炉高温部構造用耐熱合金に関して最近数年間実施した研究をレビューするとともに将来展望を述べた。HTTR用短期目標であるハステロイX(XR)に関しては、クリープ、疲労、腐食及びその他の機械的性質に言及した。クリープ強度に及ぼすホウ素添加量の影響ならびにヘリウムガス中の不純物成分の影響の重要性を指摘した。
辻 宏和; 中島 甫
High Temperature Metallic Materials for Gas-Cooled Reactors, p.115 - 128, 1989/00
HTTRの高温部構造用候補材料であるハステロイXR(XR-II)について、室温から900
Cの範囲で疲労試験を行い、疲労特性に及ぼす歪速度、波形、時効ならびに試験温度の影響についてまとめたものである。歪速度に関しては、歪速度が遅くなるほど、さらには引張側保持時間が長くなるほどクリープ損傷が増大するため、疲労寿命が短くなることを明らかとした。さらにこれらの結果をもとに、クリープ・疲労相互作用の評価法を検討した。時効効果については、700C以下で疲労寿命の減少が顕著になることを明らかとし、この原因が時効に伴う材料の延性低下と密接に関係していることを指摘した。
大久保 実; 羽田 一彦; 馬場 治
High Temperature Metallic Materials for Gas-Cooled Reactors, p.42 - 49, 1989/00
本報では、高温ガス炉の中間熱交換器の構造健全性評価結果を紹介し、高温構造部材であるハステロイXRの材料データを取得する上での要求条件を明らかにした。まず、低差圧設計及び自由熱膨張設計とすることにより中間熱交換器での発生応力を低減していることを示している。ついで、ハステロイXRのような耐熱合金であっても約900C以上の超高温では強度が低下し、このために、伝熱や高温ヘッダ等の高温構造物の寿命は、温度勾配等による局所的な熱応力や差圧と自重による1次応力によって生ずる累積クリープ損傷やクリープひずみにより定まることを具体的な構造健全性評価結果から示した。
羽田 一彦
High Temperature Metallic Materials for Gas-Cooled Reactors, p.28 - 34, 1989/00
HTTR等の高温ガス炉の機器に対する高温構造設計方針を開発する第1段階として、LMFBR用に開発された高温構造設計基準、特にASME B.およびP.V.Code Case N-47の適用性について検討した。HTTRの高温構造部材であるハステロイXRへのN-47の適用性について、特に、破損モード、材料特性、安全裕度ならびに寿命評価側について検討を行い、N-47をハステロイXRに対しても適用できることを明らかにした。